前の晩は和田山のホテルに一泊した 近くにある日帰り温泉にゆっくりと浸かり初日の疲れはほぼ癒えた ９：３６　竹田城　〜天空の箱庭と化した城〜　 山城に魅了された者としては竹田城は憧れだった 平成初期に訪れた人たちの探訪記を見ると ここだけは登らなければと思いたくなる それぐらい見事な遺構がそのまま残っている 近年になり天空の城として有名になった 多くの観光客が訪れ道路が建設され有料化された その結果、城から箱庭となってしまった 和田山のホテルから竹田城まで徒歩１時間半 傘もなく合羽を着て歩き続けた 途中で市御堂城への入口があった 竹田城の全容が目に入ったときは嬉しいというより安堵した 竹田駅の裏から続く登山道を登る 激しく降り続く雨のために山道は沢のようだった 途中の休憩小屋と岩の上で一服しまた登る 料金所で入場料を支払い城へ入るが 車で訪れた者から徴収すれば良いと思う 自分の足で登る者には何の恩恵もない 雨と風が強いがおかげで観光客がいない それだけはまことに幸いであり静かに歩ける しかし見学順路が決められており行けない場所が多い 石垣は見事な限りで噂に違わぬものだった 下から吹き上げる風が霧を運ぶ おかげで少し天空の城らしい雰囲気となった 麓には城主居館や斎村氏の墓所などがある 竹田駅で時間を潰した後に播但線で姫路へ向かった もう少し行けば鳥取県という場所だけにさすがに遠い 一泊二日ではとてもではないが行く場所が限られてしまう 播但線の車窓から眺める風景はとてもきれいだった もう一度来るかと言われたら断るだろうが楽しい旅ではあった